ダイエット中、やっぱり脂っこいものはNG…?
「揚げ物は控えた方がいいよね」
「ドレッシングはノンオイルにしなきゃ」
「脂は太るからなるべく避けよう」
そんなふうに、“脂質=ダイエットの敵”と思っていませんか?
たしかに、脂質は1gあたり9kcalと、たんぱく質や炭水化物に比べてカロリーが高い栄養素。
食べすぎれば太ってしまうのは間違いありません。
でも、ちょっと待ってください!!
脂質は私たちの体にとって、実はとても重要な役割を持っているんです。
むしろ、脂質を無理に減らしすぎることで、リバウンドしやすい体になることも…。
じゃあ、どんな脂がOKで、どんな脂はNGなの?
「油は全部悪い」と思っていたら、もったいないかもしれません。
このあと、脂質とダイエットの関係、
そして“脂の種類”について、できるだけやさしく解説していきます。
脂質=太る?それ、本当?
ダイエット中だから、脂質はカット!」
…そんなふうに思っていませんか?
実は脂質って、体にとってとっても大切な栄養素なんです。
ホルモンをつくったり、細胞の材料になったり、脳や神経の働きにも欠かせません。
逆に、脂質を極端に減らしすぎると、
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代謝が落ちる
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生理が乱れる
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疲れやすくなる
なんてことも。そして、体が「エネルギーを溜め込まなきゃ!」と働きはじめ、リバウンドしやすくなってしまうんです。これは「ホメオスタシス(恒常性)」という、人間の本能的な防御反応のせい。
だからこそ、脂質は“完全に抜く”のではなく、“うまく選んで摂る”のが大事なんです。
💡 脂質って、どんな種類があるの?
脂質といっても、いろんなタイプがあります。
たとえばサラダ油、バター、オリーブオイル、青魚の油…全部ちがう働きを持っています。
実際に私たちが食事で摂っている脂質のほとんどは「中性脂肪(トリグリセリド)」という形。
これは「脂肪酸」と「グリセロール」がセットになったもの。
この中の「脂肪酸」の種類によって、体への影響がガラッと変わってくるんです!
脂質とひとことで言っても、いくつかの種類に分けられます。ここではシンプルに分類していきます。
🔍 脂肪酸ってなに?どうやって分類されてるの?
脂肪酸は「炭素の数(鎖の長さ)」と「飽和度」
わかりやすく言うと「炭素が鎖のようにつながった分子」です。
その“長さ”や“つながり方”によって、以下のように分けられます。
① 鎖の長さ(炭素の数)で分ける
種類 | 特徴 | 主な例 |
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短鎖脂肪酸 | 腸内で作られる、小さい脂肪酸。すぐにエネルギーになる | 酢酸・酪酸(腸内発酵) |
中鎖脂肪酸 | 吸収が早く、体に蓄積しにくい | MCTオイル・ココナッツオイル |
長鎖脂肪酸 | 一般的な油脂に多く含まれ、体にたまりやすい | オリーブオイル・肉の脂 |
※脂肪として体にたまりやすいのは、主にこの長鎖脂肪酸です。
皮下脂肪や内臓脂肪も、ここに分類される脂が関係しています。
② 飽和か、不飽和か(二重結合の有無)
炭素のつながりに“すき間”があるかどうかで、性質が変わります。
種類 | 特徴 | 主な食品 |
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飽和脂肪酸 | すき間なし。固まりやすく、摂りすぎ注意 | 肉の脂・バター・ラードなど |
不飽和脂肪酸 | すき間あり。液体が多く、体にやさしい | オリーブオイル・青魚・ナッツ類 |
※不飽和脂肪酸はさらに、「一価」と「多価」に分かれます。
青魚に多いEPA・DHA、アマニ油・えごま油に多いαリノレン酸などが、よく知られています。
一価不飽和脂肪酸:炭素の鎖に**“すき間(=二重結合)が1つだけ”ある
多価不飽和脂肪酸:炭素の鎖に**“すき間(=二重結合)が2つ以上”ある**
という意味になります。
🌱 ダイエットにおすすめなのは「不飽和脂肪酸」
ダイエットの味方にしたいのは、不飽和脂肪酸です。
とくに、オリーブオイル(オメガ9)や青魚の油(オメガ3)はこんな良い働きをしてくれます。
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血液サラサラで代謝アップ
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炎症をおさえて回復を助ける
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空腹を感じにくくなる
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ホルモンバランスが整う
など、代謝を高めて痩せやすい体づくりをサポートしてくれます。
反対に、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸(マーガリンや加工食品に多い)は、取りすぎると
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脂肪がつきやすくなる
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コレステロールが増える
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血管や内臓に負担がかかる
といったリスクがあるので、できるだけ控えめに。
「油=悪」と決めつけずに、質の良い油を適量とることが、健康的なダイエットにつながるのです。
✏️ まとめ:脂質は「抜く」より「選ぶ」が正解!
脂質を完全にカットするよりも、「種類を選んで、適切に摂る」ことがダイエット成功への近道!!
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脂質はダイエット中でも必要な栄養素!
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極端に減らすと、体が危機感を感じてリバウンドしやすくなる
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「脂肪酸」の種類(長さ・飽和度)によって、体への影響が変わる
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不飽和脂肪酸(青魚・オリーブ油・ナッツなど)をうまく取り入れるのがコツ
体づくりも健康も、“油の選び方”次第でグッと変わるんです。
ダイエット中でも、賢く脂質と付き合っていきましょう♪